僕がハロプロに興味をもつきっかけになったハロプロの人が出ていない動画3本
偉大なるリーダー道重さゆみさん
僕が最初にハロプロに興味を持ったのは道重さゆみさんの卒業コンサートです。鞘師さんに「モーニング娘。の未来は任せた」というメッセージをキスで表現するなんて、とても素敵な人だなあと思いました。
それから道重さんやモーニング娘。の動画を見ていくにつれ、道重さん以外の人たちが道重さんについて語っているものが多いことに気づきました。特にダイノジ大谷さん大地さん、タワーレコード社長の嶺脇育夫さん、構成作家、ライターの相沢直さんによる「偉大なるリーダー道重さゆみ特集!」SCHOOL NINE TUESDAY (JFN)という番組は道重さんのストーリーや人間性が存分に語れていて道重さんの凄さがよく分かりました。
大谷:スキルは最初は無かった、アイドルの落ちこぼれだったのに、結果的にその生き様と選択肢によって、全ての全世代の中でも最高傑作の一人、時代を彩った一人っていう形で今後語られるんじゃないかと。
大地:これだけ多くの人がリスペクトしているリーダーはなかなかいないですよね。
大谷:何が一番すごいかって、人って成長できるんだな、人って変われるんだな、落ちこぼれでも選び方選択肢だったり生き様によって。だってあんな理想的なリーダーいないですよ。誰もが入ったときの道重さんにそれを想像してなかったわけでしょ。
そういうことができるんだって思わせてくれたことがどれだけの人に勇気を与えたかって。でも勇気を与えるってそもそもアイドルの使命じゃないですか。
相沢:天才だったらできるというのは分かるんですよ。道重さんは天才じゃなくて普通の人なわけですよね。かわいいけど歌とかダンスとか下手だし、できてないところもいっぱいあって、いってみれば僕らと一緒みたいなもんなんですよ。
でもその人が自分の意思によってここまで奇跡的なことをどんどんどんどん積み重ねていくっていうのはやっぱりすごいし、偉人ですよ。
嶺脇:こんな退きかたができるなんて大経営者ですよ。まだ俺が必要だって思うのが普通ですから。
「偉大なるリーダー道重さゆみ特集!」SCHOOL NINE TUESDAY (JFN) (2014年11月25日)より書き起こし
「嗣永プロ」から「ももち」へ小出祐介さんが語る嗣永桃子さん
道重さんの動画をいろいろ見ていると関連動画に嗣永桃子さんの動画が多くサジェストされるようになりました。 その中で「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」でBase Ball Bearの小出祐介さんが嗣永桃子さんのすごさを語るという番組がありました。
小出祐介さんは今年の正月の「ヒャダインの”ガルポプ”冬休み」という番組に出演してガールズ・ポップスの楽しさを専門的な知識も交えながら語られておられて、ガールズ・ポップスに造詣の深い方だなあと思っていたので早速聴いてみることにしました。
小出:嗣永桃子さんは徹底したプロ意識の人で、ステージ上での振る舞いであったり、握手会で前のめりで握手したりだとか、2ショットのチェキ撮影でも毎回全部違うポーズだったりとか、ステージ上では絶対に泣かないとか、そういう振る舞いをファンの人が尊敬を込めて「嗣永プロ」と呼ぶようになったんです。
ハロプロキッズとしてオーディションに合格したあと「仔犬ダンの物語」っていうハロプロの映画に主役として抜擢されてメイキングの映像でモーニング娘。の石川梨華さんと一緒に共演したときに「嗣永さんにとって石川梨華さんとは」と聴かれて「もう石川梨華さんはファンじゃありません。先輩です」っていうふうに答えて。10歳くらいの嗣永さんが「もうファンじゃないです」って。宇多丸:ちょっとドキッとしますね。
小出:「嗣永桃子のぷりぷりプリンセス」というラジオ番組で普通のアイドルだったらこうだけど嗣永桃子だったらこう返すというネタのコーナーで、嗣永さんが世の中に出ていってもっと活躍するためにテレビに出たときにもっと目立てるようにみんなで考えてあげようというような、肉付けしてあげようみたいな、そういう目的があったんじゃないかと思って。
「あなたとわたしはおとももちですね」や、ももち結びをS字に固めたり、小指にしているピンキーリングや今おなじみのゆるしてニャンも原型ができて。宇多丸:ある種ファンと一緒にアイドルを作るというのは架空の「芳賀ゆい」じゃないですけど、一つのビジョンを作り上げていくっていうのは面白いですね。バーチャルアイドルを育てる感じで。
小出:2011年9月の「めちゃ×2イケてるッ! AKB以外だらけの大運動会」でももち覚醒。初のゆるしてニャン、加藤さんに蹴られる。粉まみれになってスタジオから追い出される。これで大ブレイク。
今ってアイドルの形ってドキュメント的で全てを可視化をするのが本流になっているけど、ももちはその真逆にいて、デフォルメした正統派アイドルが今のアイドルの振る舞いと真逆にいるんです。
ラジオの中で驚きの報告というのがあって、教養学部に入って小学校の先生になる資格を取るために誰にも言わずに大学受験して合格したという発表をしたんです。宇多丸:あ、実習写真。その写真を見ると髪型はやっぱりツインテールじゃないですね。
小出:ももちであることを隠していったけど当然みんな気づいてて、一ヶ月間の実習があって最後の日に子どもたちが「ももち大好き」って言ったっていう。
宇多丸:いい話が常にくっつくね。頭もいいけどほんとにいい人なんだろうね。
「アイドル嗣永桃子さんがいかにして『嗣永プロ』から『ももち』になったのか」特集!TBS RADIO ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル(2013年6月29日)より書き起こし
「人生は素晴らしい」って言わせてあげてよかった!
ハロプロ関連動画の中で一番面白かったのが「南波一海のアイドル三十六房 ハロプロコンピ発売記念、伝説?の5時間 スペシャル」です。
音楽ライターの南波一海さん、タワーレコード社長の嶺脇育夫さん、吉田豪さん、掟ポルシェさん、Base Ball Bearの小出祐介さん、モーニング娘。OGの新垣里沙さん、アップフロントの橋本慎さん、西口猛さん、漫画家のナカGさん、塚本舞さんが参加しておられて、ハロプロの知識がなくても楽しい雰囲気を見るだけで面白くて、ハロプロを好きになるとこんなに楽しい世界があるんだ思いました。全員の話が面白くて、ハロプロはいろいろな角度から音楽の楽しむことができるんだなあと思いました。
特に番組終盤でモーニング娘。の「I Wish」のMVを見ながらところで、掟ポルシェさんが、「『I Wish』が出た当時は小中学生のくせに『人生は素晴らしい』とか言ってんじゃねえよって思ったけど、今思うとあのとき加護ちゃんに『人生は素晴らしい』って言わせてあげてよかった」とおっしゃっていて、「なるほど、こういうアイドルの楽しみ方があるのか!」と思いました。
いい意味でのクレイジーさというものがハロプロの音楽のカッコ良さの根底にあって、ファンの人はそこを自分なりの楽しみ方で追求していくことができるところがハロプロの面白さなんだと気付きました。
小出:これ(ハロー!プロジェクトの全曲から集めちゃいました!Vol.4小出祐介(Base Ball Bear)編)は「寝る子は℃-ute」の死んだ子の話なんですが、最後は「人生はすばらしい」という人生賛歌、死んでるけれども人生って素晴らしかったよということを入れることによって、より深みが増してくるんではないかなと。
南波:ちょっとじゃあそれを踏まえた上でね、死んでる子の、
小出:死んでる子の「I Wish」。
掟:すげー狂ってる(笑)
吉田:過去形としての「I Wish」(笑)
西口:すげー、すげー狂ってる(笑)
掟:最高!
吉田:クレイジーですよね。
塚本:「Crazy 完全な大人」ですね。
(MVが流れる)
小出:「夢をあきらめない すべての人たちへ」っていうメッセージもちょっと泣きそうになってきますよね。
吉田:このイントロとかも死んだ人感するんですよね。
小出:ありますよね。実はありますよね。死んだ人のこと。
(そのタイミングで矢口さんのアップのシーンになり会場から笑いが起きる)
小出:違う違う違う、そういうことじゃないです!違う違う違う違う。
掟:なんかルー・リードの「ベルリン」みたいに思えてきましたよこれ。最後サッドソングで死んでるみたいな。
(一同爆笑)
掟:わーやばい。ちょっと泣きそう。
小出:ほら、なんか死んだ感がありますよね。あの世感ありますよね。
吉田:ああ、泣けるなこれ。
西口:ライブで聴くとけっこう泣けるんですよね。
嶺脇:けど、けっこうこの曲、最初は反発が古いファンからはありましたよね。
掟:俺とかもう、すごい嫌いだったですよ。
吉田:当時けっこう批判的だったよね。
掟:『小中学生のくせに「人生は素晴らしい」とか言ってんじゃねえよ』って。
西口:出した当時はね、あったかもしれない。
吉田:小中学生でも人生知ってる人たちだよこれ。
掟:っていうかこれ今になって聴くと小中学生でもかなり大変な思いして、
西口:ほんとそうですよ。
吉田:大変な思いして歌ってるわけだよ。
小出:ほんとそうですよ。
橋本:加護ちゃんが言う意味っていうね。
掟:その後の人生を思うと、
吉田:意味がすごいよ。
掟:「人生は素晴らしい」って言わせてあげてよかった!
小出:ハハハハハ。
西口:考えすぎですよ!みたいなねー(笑)
「南波一海のアイドル三十六房 ハロプロコンピ発売記念、伝説?の5時間 スペシャル」(2014年7月12日)より書き起こし